第10章 ある夜
直樹からそんな声が聞こえてくる。
私は、タカシとは違う快感をこの時得ていたのだ。
タカシはドSで本当にいつも私を乱暴に扱いグチャッグチャにするが、直樹はそんな事はせず同じSなのだが、どこかが違っていた。
口でどう説明したら良いのか分からないが、二人共Sなのにちょっと違っていたのだ。
直樹とのセックスでも私は十分に満たされ充実していた。
直樹のペニスを花弁がグッと咥えて離さなかった。
立ちバックは本当に癖になる体位だった。
私は、バックから突かれる度に悲鳴に似た声を上げていた。
その声を聞くと興奮したように、もっと激しく突いてくるのだった。
遅漏気味の直樹だったが、暫く突くと私の身体の奥深くへ精子を放っていった。
その精子は私の脚を伝って足首まで流れて行った。
セックスが終わると私はヘナヘナと床に座ってしまった。
「大丈夫か?真帆?凄く良かったぜ…」
「わ、私も良かったわ…」
「ホラ、リビングで飲むぞ…」
「うん、分かったわ…」
私はティッシュで直樹の精子を拭き取るとショーツを履いてリビングへ行った。
そして、何事もなかったかのように飲み始めたのだ。
数か月ぶりの直樹とのセックスだった。
そんな、愉しい夜にまた、タカシはやって来たのだ。