第3章 翌朝
私は、携帯や財布などを無くすことを非常に恐れていた。
なので、直ぐのタカシの身体を飛び越えて、パソコンデスクへと身体を移動させたのだ。
携帯だけではなく眼鏡も見当たらない。
どこに置いたのだろうかと、不安になってしまった。
私は、自分の携帯を探していた。
すると、それを見ていたタカシがこう言ってくる。
「俺も、携帯落としたっぽい…」
「え?マジで?」
タカシも相当昨夜は酔っぱらっていたのだろうと想像できた。
その酔った勢いで私の家に上がり込み、ベッドで眠っていたのだろう。
それは、さておき、私は自分の携帯を探すために、家電から自分の携帯に電話を掛けた。
すると、部屋の隅から携帯の呼び出し音が聞こえてきた。
どうやら、昨夜私は自宅に戻ると直ぐに携帯の充電をしたらしい。
その事をすっかり忘れて薬を飲み眠ってしまった様なのだ。
携帯が見つかりホッとしていた時だった。
「俺の携帯にも電話してくれないか?」
「え?構わないけど?」
タカシの携帯に電話を掛けてみる。
が、しかし、部屋の中から呼び出し音は鳴らなかった。
「あー、マジで川沿いの道に落としたっぽい…」
「大丈夫なの?」
私は、タカシの携帯の事が心配になった。
その私の心配をよそにタカシは話始める。