第5章 Therapy4回目
「じゃあ、アタマの中は空っぽにして、キモチよくなることだけ考えるのよ?」
「…………はいっ……」
口紅?をタネに当て続けていたらこの前のクッションの時の様な耳の奥がわ―――んとなる感じがしてきた。
(コレ、この感じっ!たまらないっ!)
「ふぅっ……うんっ………」
ぼんやりと霞む目でモニターを見るとヒダの間からはドクドクと絶え間なく粘液が噴き出していた。
(す、すごいっ………)
「………波がやってきたわね?これから初めての感覚が押し寄せると思うけど怖くなったり苦しかったらいつでもやめていいのよ?」
「ひゃいっ………」
(正直怖い!けど、やめたくない!)
こうしたらもっとキモチイイかも?と私は少し腰を浮かしてみた。
その時―――――
『やめてくれよ!』
耳元で声が聴こえた。元彼の声だ。
いつだったかエッチした時にいつになく私は盛り上がってしまってちょっとキモチいい角度に腰を動かしてしまったことがあった。
『勝手に動くなよ!俺のペースが乱れるだろっ!』
元彼はすごく怒っていた………
「…………ごめんなさい……」
元彼がここにいるはずないのに私は何故か謝った。腰をソファの上にストンと落とす。
快感の波に押し上げられてもう少しで浮き上がりそうだったキモチもストンと落ちた。
パン!!
耳元で大きな破裂音が聴こえた。