第11章 【五条悟】死んだ方がマシだった【R18】
『姉ちゃん、ごめん……俺、俺……ッ!!』
突然かかってきた弟からの着信。
珍しい、とは思った。
姉弟仲はそんなに悪くはないが、が社会人になり家を出てからは弟と会うどころか会話をする事が少なくなった。
いつでも実家に帰れる距離だからと、あんまり帰省していなかったから寂しくなって電話をかけてきたのだろうか。
そんな呑気な事を考えていたの耳に飛び込んできたのは、泣き喚く弟の声。
状況が全く読み込めずに、眉間に皺を寄せた。
一体何があったのか、それを問いただそうとした時、電話口から聞こえてきたのは弟の声ではなく見知らぬ声の男。
『どーもー。さんですか?』
随分と間延びした声。
だけどその奥から感じる強いプレッシャーにの心臓は大きく跳ねた。
『電話で話すのもなんだし、○○駅の○○って店まで来れる?』
「……弟が、何かしたんでしょうか」
『うん、だからそれを話すからこっちに来いって言ってんのね?わかる?』
「わ、かりました……」
電話越しでも伝わる威圧感。
たった数秒しか話をしていないのに、スマートフォンを握りしめていたの手は汗でぐっしょりと濡れていた。
震える手で通話を終了し、スマートフォンをポケットに突っ込んでは家を飛び出した。