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氷が溶けるまで。【中原中也】

第7章 出会い


羊の拠点へ戻る帰り道、俺は先生との会話を思い出した。

「は死なねぇってことか?」

雪平「いや、は、、、、。」

俺は耳を疑った。

"自死でしか死ぬことができない。"

そんな残酷なことがあるのか。

「そんな、、、、。彼奴は知ってんのか?」

雪平「いや、これだけは話せていない。いつか話さなくてはと妻とは話しているんだが、なかなかね、、、。」


そりゃ、そうだ。
こんな運命、13歳の少女には重すぎる。

雪平「の力は大き過ぎる。この力を狙ってくる奴たちもいるかもしれない。その時はを守ってくれるかい?」

「んなの、当たり前だろ。俺がぶっ倒してやるよ。」

雪平「君は頼もしい男だ!その時は頼んだよ。騎士(ナイト)くん」


「なんだよ、その呼び方!」

雪平「はは、君にピッタリじゃないか!」

雪平は笑い乍ら、中也の頭を撫でた。

「チッ。」

中也は顔を赤らめ乍ら、そっぽを向いた。


雪平「中也くん、を頼んだよ。」


雪平は優しい眼差しで中也の後ろ姿を眺めていた。


まるでこの先のことを予期していたように、、。

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それから暫くして俺はポートマフィアへ加入することになった。


『中也、無茶しちゃダメだよ。』

「ああ、判ってる。」


雪平「中也くん、またいつでも遊びにおいで。待っているよ。」

「ありがとう、先生。」

『中也、気をつけてね。』

どこか寂しげな顔のだった。

「ああ、また会いに来る。」

『うん、待ってるから。』

また会いに行くと云うとは笑顔になった。

そんな約束をして達と別れた。



これが達との最後の会話になったのだ。



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