第7章 出会い
と出会ってから1年が経とうとしていた頃。
俺はの本当の異能力を知ることになる。
たまたま街でと逢い、彼女を家に送る途中のことだ。
路地裏からか細い鳴き声がし、2人で見に行く。
そこには衰弱した子猫がいた。
怪我をしているようだ、母猫は見当たらない。
おそらくあと数分の命だ、、、。
『助けなきゃ!』
子猫を抱き上げるを止める。
「残念だが、此奴はもう助からない。」
しかしは諦めなかった。
『私が助ける。』
"異能力 氷の再生"
途端にの腕の中が眩い光に包まれた。
あまりの眩しさに目を閉じた。
暫くして目を開け、の腕の中を覗く。
そこには元気そうな子猫の姿があった。
怪我も治っており、子猫はの腕から飛び出した。
「今の、、、。」
『私の異能力なの。あっ、パパとママには内緒にして!勝手に使うと怒られちゃうから。』
「なんでだぁ?すげぇ力じゃねぇか!」
『この力を使いすぎると、私が消えちゃうんだって。』
最初は意味が判らなかった。
しかし、その意味はすぐに判ることになる。
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「おい!しっかりしろ、もうすぐ先生んとこだ!」
仲間の1人が銃弾に倒れた、出血がかなり酷い。
助からないかもしれない、、、。
「先生っ!此奴を見てやってくれ!!」
『中也っ!?どうしたの?パパ達は今往診に、、、。はっ!』
は一瞬にして状況を把握した。
「糞っ、何処に往診に行った!?呼んでくる!!」
俺は先生を連れ戻そうと外へ出ようとするが、に手を掴まれる。
『もう間に合わない、私が治す!』
「でも使っちゃダメなんだろ?」
『見殺しになんてできない!』
そしては異能力を使った。
仲間の傷口は綺麗に塞がれ、顔色も善くなった。
それと同時にが倒れた。
「っ!!」