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氷が溶けるまで。【中原中也】

第6章 DEAD APPLE


自身の異能は容赦なく攻めてきた。

上手く交わしながら、私は催涙弾を投げる。

一瞬だけ動きが止まる。

『中也っ!!!』

「おう!」

ほんの一瞬だ、その隙を中也は逃さなかった。

背後からまわり込み、額の宝石をナイフで壊した。

その瞬間、パワーが身体にみなぎった。
戻ったのだ。


「、怪我してねぇか?」

『さすが中也、怪我もしていないよ。』

「善かった、異能は戻ったか?」

『うん、戻ったよ。次は中也の番だね。』

「ああ、次が本番だ。頼むぜ、。」

私は頷く。

中也は自身の異能と対峙し、気を逸らす。

私は深呼吸をし、集中する。

"大丈夫だ。"中也の声と織田作の声が聞こえた。


『異能力"氷の涙"』


一瞬にして中也の影の動きを止め、額の宝石を狙い銃の引き金を引く。

パンっ!と銃声が鳴り響いた。

「っ!」

膝から崩れ落ちそうになるのを中也が受け止めてくれた。


『中也、怪我してない、、、?』

「ああ、手前のおかげだ。怪我もしてねえし、異能も戻った。」


『善かった、、、。』

突然中也の電話が鳴る。


「チッ。舐めやがって。行くぞ、。」

そう云って、私をお姫様抱っこしたまま立ち上がり歩き出す中也。

『何処に行くの?それに、私歩けるよ、、、?』


「嘘つけ、異能使って立ち上がるのもやっとなくせに。まぁ、ちょっとした頼まれごとだ。」


中也の云う通り、力を使っせいか身体が重かった。


それにしても頼まれごととは一体なんだろう。




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