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氷が溶けるまで。【中原中也】

第6章 DEAD APPLE


「っく、、、。」

目が覚めるも身体の痛みに顔を歪める。

結局俺の仲間は死んだ、守ることができなかった。

右手が少し暖かかった。
目を向けるとそこには、、、、


「、、、。」
俺の右手を握り締め、眠っていた。

そっとの髪に触れる。
ふわふわで柔らかかった。


『んぅ。中也、、、?』

「おう、おはよ。」

『善かった、、、。身体は大丈夫?』

「まだ全身痛てぇけど、大丈夫だ。」

『心配した、、、。』

「悪かった、でも帰ってきただろ。ただいま、。」

『おかえり、中也。』

の頬を撫でる、自然と距離が近づく。


バンっ!

太宰「ちゃーん!」

「っるせぇ!糞太宰。」

せっかくのいい雰囲気が糞太宰によってぶち壊される。

太宰「やっと起きたのかい、中也。ちゃんを独り占めにしてたのだからそろそろ返してもらうよ!」

「独り占めにした覚えはねぇぞ!」

太宰「君が眠っている間、ちゃんはずーっと君のそばから離れなかったのだよ。おかげで私は昼寝もできない!」

「手前は仕事しろ!!さっさと帰れ!!」

内心嬉しかった。俺のそばにずっと居てくれたのだ。

「ずっと居てくれたのか?」

『うん、心配だったし、、、。』

「ありがとな。」

の頭を撫でる。

するとが突然抱きついてきた。

「ど、どうした!?」

『中也、辛い時は泣いていいんだって。』

突然の出来事に頭が追いつかったが、の言葉でなんとなく彼女の云いたいことが判った。


「ありがとう、。」


きっとは仲間を失くした俺を慰めてくれているのだろう。

少しだけの肩を借りた。


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