第5章 愛しい君。
結局今日は朝から任務が続き、最後の1件は長引いてしまったため拠点へ戻ったのは深夜だ。
報告書の作成を明日に回すか悩む、、、。
ガチャっと扉が開く。
慌てて振り向くと中也が立っていた。
『中也?どうしたの??』
帽子を深く被っていて表情が読み取れないが、オーラで判る。
怒っている、、、。
無言のまま、部屋にズカズカ入ってくる中也。
反射的に後ろへと後ずさる。
背中が壁につく頃には中也は目の前に立っていた。
両サイドに手をつき、逃げ場をなくされる。
「随分と芥川と仲良くしてたじゃねぇか、?」
何故ここで芥川の名が出てきたのかが判らない。
『なんで今"龍くん"の名前が出るの、、、?』
「つい最近まで、そんな呼び方してなかっただろ。」
『下の名で呼んでほしいって云われたから、、、。』
「チッ。手前は鈍すぎんだよ!」
手を引かれ、ベッドへ放り投げられるとそのまま馬乗りにされる。
『中也、、、?』
「男がな、急に下の名で呼べとか下心があるとしか思えねぇだろ!」
『龍くんはそんなんじゃない、、んぅ。』
乱暴に口付けをされる。
いつもと全く違う、、、、。
荒々しく舌を絡められ、時には噛みつかれる。
『んぅ、ん、ぁ、や。んぅ。』
唇が離れたと思うと、シャツを破かれ、首元を噛みつかれる。
『っい!!』
そのままいくつも印をつけられる。
中也と目が合う。
鋭い目、マフィアの目をしている。
何故中也を怒らせてしまったのかが、判らなかった。
『ごめん、なさい、、。』
自然と涙も溢れてしまう。
私の言葉に顔をあげて私を見る中也は、目を見開き固まる。
「悪りぃ、は悪くない。その、嫉妬したんだ。」
『嫉妬、、、、?』
「ぁあ、手前と芥川に。仲良さそうに話してて、呼び名も変わってたから。俺の勝手な嫉妬だ。手前は悪くない。」
嫉妬、、、。
にはこの感情は判らない。
だが、何故か中也から嫉妬されたことが嬉しく感じた。
それと同時に中也が愛しくなる。
中也の首に手を回す。
『私は中也が好きだよ。』
そのまま中也の唇にキスをする。