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氷が溶けるまで。【中原中也】

第5章 愛しい君。


ノック音に慌てて、俺の肩を抑える。


立原「さーん!あれ?さっき紅葉の姐さんの執務室に入ってった気がしたんだけどなぁ。」

「チッ。立原の野郎、、、。」

『静かにしてっ!!』

あまりにも必死なが可愛くて、つい意地悪をしたくなった。

俺はの手を引き寄せ、そのまま口付けをする。

逃げようとするの後頭部と腰に手を回し、ガードする。

『んっ!ん、んぅ』

立原「さーん、俺の勘違いかぁ?首領から書類預かってんのに、、、。とりあえず机に置いとくか。失礼しまーす。」

ガチャっとドアが開く。


はもう駄目だと思った、、、。

立原「あれ?中也さん!?ってさん!?』

「静かにしろ、立原。が起きんだろ!」

立原「す、すみません。これ資料置いておきますんで、さんに渡しといて下さい!」

「おう。」

そそくさと出て行く立原。

をソファーに寝かし、俺は膝枕をしている状態だ。


立原であれば上手く誤魔化せたであろう。


ふと下からの鋭い視線気付く。
下を向くと人1人殺せそうなくらい殺気に満ちた目をした。
だが、目が潤んでいる為か煽っているようにしか見えない。


『中也の莫迦!!立原くんにバレたらどうするの!!』

「彼奴は莫迦だからバレねぇよ。ほんとは早く手前は俺のモノだって云いたいところなんだがな。」

『もう!!』

顔を赤らめて、視線を外す。

その顔は少し幼さを感じる。

「悪かったよ、。こっち向け。」

『嫌よ、またキスするつもりでしょ?』

「触れるだけのだ、駄目か?」

『、、、、駄目じゃない。』

の頬に手を当て、こっちに視線を戻す。

触れるだけの接吻をする。

『んっ。』

本当は今すぐにでも抱きたい。
心も身体も俺でいっぱいにしたいところだが、我慢をする。

を大切にしたいから。


「よしっ、充電もできたし、任務に行くか。」

『行ってらっしゃい、気をつけてね。』

「おう、待っててくれ。」

『うん。』


そして俺は部屋を後にした。



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