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氷が溶けるまで。【中原中也】

第17章 温泉と甘い夜


樋口「はぁー、気持ちいいですね〜」

『そうだね、銀ちゃんはどう?』

銀「はい、凄く気持ちいいです。」

私たち3人はのんびりとお湯に浸かっていた。

男子組はというと、、、

「おい、芥川!さっさと外套を脱げっ!!」

芥川「僕は後から入りますから、、、」

芥川を風呂に入れるのに、かなり手こずっていた。

「嘘つきやがれっ!に云いつけるぞ!」

芥川「っく、、、、」

実は風呂に入る前に、芥川はと約束していたのだ。

『龍くん、ここの温泉は傷とかに善いみたいだからしっかり浸かってね?』

芥川「うっ、、、承知した、、、。」


との約束を破るわけにはいかないが、長風呂は避けたいのだ。

勿論理由はある。


「つかなんでそんなに風呂が嫌なんだよ!」

芥川「何かあった時に動けないからです、、、」

芥川の異能力"羅生門"は外套がなければ使うことができないのだ。

つまり必然的に裸になってしまう、風呂の際は1番無防備だということなのだ。

「俺たちがいるだろ、んな心配すんな。」

芥川「然し、、、」

「なんもねぇよ!万が一は俺がなんとかしてやる!立原、広津!」

立原「はいっ!」

広津「失礼しますぞ。」

中也のあまりの熱量に芥川は負けた。

一瞬の芥川の隙を狙い、立原と広津に抑えられ服を脱がされた。

そしてやーっと湯に浸からせることに成功した中也達であった。

「やっぱ気持ちーな!」

立原「疲れが癒されるー!」

芥川「僕はそろそろ、、、」

そそくさと上がろうとする芥川の首を中也は掴む。

「まだ浸かったばっかだろ?もう少し浸かれ、ちゃーんと肩まで浸かれよ!」


そんな声が男湯から聞こえてきた。

自然と顔が綻んでしまった。

樋口「さん、どうかしましたか?」

『ふふ、なんだか中也がお父さんみたいで。』

樋口「確かに!中也さんいいパパになりそうですよね!さんと中也さんのお子さんかぁ、、、絶対天使です!!」




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