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氷が溶けるまで。【中原中也】

第15章 守りたい


昨日見た悪夢と同じ声。

そこで思い出した、この声は前に聞いたことがあった。


『貴方は、、、、』


??「ふふ、あの日以来ですね。僕はフョードル。貴女を迎えにきました。」

『私は行きません。』

フョードル「いいんですか?僕と一緒に来なければ貴女の大切な人たちはどんどん死んでいきますよ?あの時のように。」

『あの時、、、、?』

フョードル「おや?知らないのですか、、、?」

太宰「っく、、止めろ、、!」

太宰さんは何かを知っているようだった。


フョードル「そう、あの時も貴女は一緒に行くのを拒否した。そして貴女の両親は殺されたのです。貴女のせいで死んだんですよ。」

『私が自分の両親を、、、、』

頭は真っ白になった、私のせいで両親は殺された。

ワタシノセイデ、、、、


太宰「止めろ!!っ、、ちゃん、違う。君のせいでご両親は死んだのではない、、、。」

フョードル「さぁ、どうしますか?次は貴女の愛しい人、、、」

私の愛しい人は1人だけだ。

『ッ行きます、、、、。だからもう誰も殺さないで下さい。』

フョードル「ふふ、判りました。約束しましょう。さぁ、行きますよ。」

太宰「ッダメだ、、、ちゃんっ!」


敦「太宰さーん!さーん!」

遠くから敦くんの声が聞こえた。

『太宰さん、もうすぐ敦くん達が来ます。もう少しだけ待っててください。』

太宰「ダメだ、、行くなっ、、」

力なく私の服を掴む太宰さんの手を優しく振り解く。


『ごめんなさい、、、、。』


それしか云えなかった。



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