第15章 守りたい
「こんくれぇ疲れてりゃ大丈夫か。」
俺の腕の中でスヤスヤと眠っているの頭を撫でてやる。
昔からは悪夢を見るとよく魘されていた。
そんな時、頭を撫でてやると落ち着くのだ。
ここ最近は悪夢など見ることもなかった。
久しぶりのことで少し吃驚した。
いつも以上に魘され、声をかけてもなかなか起きない。
目覚めたと思えば、俺に飛びついてきた。
身体と声は震え、涙まで流していた。
俺がいなくなる夢、それが凄く怖かったとは云った。
不謹慎だが、嬉しかった。
こんなにも俺を思ってくれているのだから。
を抱き締め、頭を撫でてやりを落ち着かせる。
『中也、愛してる。』
「ああ、俺もだ。愛してる。」
吸い込まれるように唇を重ねる。
舌を絡ませてやるともいつも以上に積極的に絡ませてきた。
さっきもあんだけ抱いたのに、身体はを欲する。
「、手前が欲しい。」
『私も、、中也が欲しい。』
結局、計5回を抱いた。
「俺は手前を置いて死なねぇよ、約束してんだ。あの人と」
スヤスヤと眠るの頬に接吻をし、を抱き締めると自然と瞼が重くなり、俺も眠りについた。
悪夢が現実になろうとしているとはこの時は知る由もなかった。