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氷が溶けるまで。【中原中也】

第3章 すれ違う思い。


太宰「残念だ。ほら、隠れてないで出てきたまえよ。」

太宰さんの言葉の後に現れた人物に驚いた。

『中也、、、。何故ここに?』

「今日命日だろ。そしたら手前らがいたから。」

『来てくれたの?ありがとう。織田作も喜ぶよ。』

太宰「心配する必要なかったね、ちゃんは君を選んだ。」

「っるせぇ!ってかから離れろ。毎回毎回近ぇんだよ!」

すっぽりと中也の腕の中に収まる。

太宰「はぁ。これだから犬は嫌いなのだよ。飼い主が取られそうになるとすぐ噛み付いてくるからね。」

「チッ。帰るぞ、。」

中也は織田作に手を合わせると、私の手を引きその場を後にする。


2人の後ろ姿を眺める太宰。

太宰「ふふ、そろそろちゃんも気付く頃合いかな?君もそう思うかい?織田作。」

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あの日以来とはなかなか逢えずにいた。

今日は彼奴の命日だ。

恐らくもそこにいるはずだと思い向かった。

勿論彼奴に手を合わせる為でもある。


彼奴=織田作之助と出会ってからは少しずつ変わってきた。

オレンジジュースが好きになり、織田作とのことを俺に話すようになった。
それが悔しかった。
そして不安でもあった。
殺さずのマフィア。いつかと共に去るのではないかと。


然し、彼奴はを置いて死んだ。

それと同時に太宰も姿を消した。

は酷く傷ついていた。
側から見れば特に変わりはないが、長年の付き合いの俺には判った。

俺はのそばにずっといた。


そして4年が経った今、は太宰と再会した。

太宰から探偵社に誘われていた時は内心焦った。

俺は闇の人間だから、光を見せることはできない。

だが、太宰なら光を見せることができるから。

然し、はポートマフィアにいることを選んだ。

"俺がいるから"っと。

すげぇ嬉しかった。

ついつい2人の姿を見つけて隠れてしまい、出るタイミングを伺っていたところに糞太宰に声をかけられた。

バレていたのだ。

相変わらず2人の距離は近い、無性に腹が立ち、彼奴に手を合わせそそくさとの手を引いてその場を後にした。





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