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氷が溶けるまで。【中原中也】

第3章 すれ違う思い。


最後に織田作に逢ったのは、彼が1人でミミックと対峙する直前だった。

太宰さんから織田作を止めてくれと云われ、向かったのだ。

『織田作、待って!行ったらダメ!』

織田作「何故だ?彼奴らは子供達を、、、、。」

『それは、、、。』

織田作「太宰からの命令だからか?」

いつもなら命令だからと云えるのに、今日は違った。

『違う、織田作に死んでほしくない。まだまだ色々教えてほしいことがあるの。』

織田作「、お前は光になれ。」

『どういうこと、、、?』

織田作「お前の光である"中原"のようだってことだ。」

『判らない、、、。』

織田作「いつか判る時が来る、その時お前は誰かの光になるんだ。判ったな?それと太宰に伝えてくれ、人を救えと。っと。」

織田作の手を掴もうとするも気絶させられ、目が覚めた頃には何もかもが終わっていた。


そしてその夜太宰さんが消えた。

私は太宰さんを必死に探した。
織田作を止めることができなかったことの謝罪。
そして織田作が遺した言葉を伝えるために。

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『太宰さん、すみませんでした。』

太宰「何故謝るんだい?」

『織田作を止められなかったことです。』

太宰「ちゃんのせいじゃない、私がその場にいても織田作は行ってしまっていたよ。まさかずっと気にしていたのかい?」

『あの後すぐいなくなってしまったから、、、。』

太宰「すまなかったねぇ、織田作との約束を果たすためにね」


『人を救う為ですか?』

太宰「ああ、そうさ。おかげで今は探偵社員として人を救っているよ。」

『善かったです。織田作の言葉が太宰さんに伝わっていて。』


太宰「ちゃん、君も探偵社に来ないかい?」

『え?』

太宰「君なら大歓迎さ、誰かの光にならないかい?」


誰かの光に、、、?
織田作の云っていたことが判るかもしれない。

だけど、、、。

『お言葉は有り難く頂戴します。でも私は行けません。』

太宰「中也がいるからかい?」

『そうかもしれないです。』

そう、私の光は中也だからだ。


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