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氷が溶けるまで。【中原中也】

第2章 再会


やっぱりキスしてしまったこと嫌だったのかな、、、。
何故か不安になる。


気まずい雰囲気の中、あっという間に自室の前まで来てしまった。


『今日はありがとう、またご飯行こうね。』

そう伝えて部屋へ入ろうとドアノブへ手を伸ばそうとするが、腕を掴まれ後ろから中也に抱き締められた。

所謂バックハグというものだ。

心臓がバクバクと大きな音を立てる。

「嫌じゃなかった。」

『え?』

「手前と接吻したこと、嫌じゃなかった。」

慌てて振り向くと目の前には中也の顔。

そして唇が重なる。

先程のような触れるだけのキス。

短いのにすごく長く感じた。

「おやすみ、。」

『お、おやすみなさい。』 

部屋に入るも、胸の鼓動が収まることはない。
これが恋というものなのか、、、。

でも何故中也は私にキスをしたのか判らない。

胸がキューッと締め付けられた。

明日どんな顔をして中也に逢えばいいんだろう、、、。

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を部屋に送ってから早足で執務室へ戻った。

自然と唇に指をやる。

の唇はとても柔らかかった。

"今日はありがとう、またご飯行こうね"

そう云いながら、少し哀しそうに微笑む。
身体が勝手に動いた。
きっと事故であれ接吻したことで俺が嫌だったのではないかと思っているのだろう。

接吻をしたことは嫌じゃなかったと素直に伝えると振り返る。

その顔は真っ赤に染まっていた。

あまりにも可愛くて、つい接吻をしてしまった。


のちのち冷静になるととんでもないことにをしてしまった。


否、これを機にもっと判りやすくアプローチをしてみるか、、、。

この自問自答を繰り返しているうちに夜が明けてしまった。



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