I’ve been thinking about you.
第15章 世界が壊れた音 オーターさん
「僕が今呼びたい名前··」
『オーターさん』
何でだろ
今目の前に会いたかった人がいるのに
僕の記憶の中にいるのは
「···アリア」
「アリア、素敵な名前をありがとう」
「魔法使いさん、聞いてくれる?」
「なぁに?」
ギュッ
「僕は魔法使いさんがずっと好きだった。別れた後ずっと魔法使いさんだけを想っていた」
「····うん」
「だけど、ふと魔法使いさんと同じ色した魔法使いがワースと仲良くしてる所を初めて見た··その時から僕の世界は変わった」
なでなで
「そうかそうか、オーターくんの世界は何色?」
「···白から、アリアと同じ夕焼けと海色」
「綺麗な色ね」
「··魔法使いさん··いやアリア」