第2章 つよがり いいわけ いとしい子
休みの前半は外でデート。夜久が次に来た時使う食器や日用品、その他様々なものを買っていく。その間にも私を甘やかすように私に様々なものを買い与えていく。自分もある程度の稼ぎがあるからと伝えても私に財布を出させる気はないようで、似合うと良いながら手に取った洋服や雑貨を次々レジへと送る。洋服が8着を越えた頃に必死にやめさせたけれど夜久は不満そう。まだ買い足りないという顔で私の瞳を覗いたが必死に拒否をした。
残りの2日は家でのんびり過ごした。
夜久に買ってもらった可愛らしいルームウェアを身につけひたすら2人でダラダラ過ごすのが楽しくて、夜久を向こうに返したくなくなってしまう。
そう、帰ってしまうのだ。3000キロ以上、10時間近く遠い地に。
それが少しだけ苦しい。
夜久に甘やかされた私が、次まで夜久を待つことができるのか。
仕事人間、1人でも大丈夫、そう歴代の彼氏に言われ続けてきた私が、この4日が終わらなければ良いと思ってしまう。
それが顔に出てしまったのか、一緒に眠ることができる最後の日…月曜日の夜にキッチンで片付けをしている私の背後から夜久がハグをする。
「…寂しくなっちゃった?」
それに頷けば夜久は水道の水を出し手の中のスポンジを受け取り泡を流す。そして皿と私の手についた泡を流し私を部屋に連れて行き、ソファに座らせた。