第1章 ①ショッピング
夢子は17号に抱えられて空を飛ぶ。
その隣には18号が並んで飛んだ。
「お、お兄ちゃん、これやっぱり恥ずかしいよ……」
夢子はお姫様だっこの状態で兄の腕に抱かれて頬を赤くした。
17号「なんだ、今さら何を恥ずかしがる必要があるんだ?」
18号「そうよ、何度もこうして空を移動しただろう?」
「で、でも……これじゃ何だか小さい子みたい……///」
17号「誰も見てないだろ」
「そう言う問題じゃないっ」
18号「夢子は17号よりも私に抱っこされたいんじゃないの?」
「えっ?」
17号「なんだ、そうなのか夢子?」
「そ、それは…お姉ちゃんでも恥ずかしいよ……!」
18号「ふふっ、可愛いね……昔はあんなに甘えん坊だったじゃないか」
17号「そうだな、夜中にひとりでトイレに行けなくてお兄ちゃんーってくっついて来てただろ?」
「わーっ!それは忘れて!!」
そんなやり取りをしているうちに目的のショッピングモールが見えてきた。
人目のつかないところを見つけると、ふたりはゆっくりと地上に降り立つ。
17号は地面に足を付けると、そっと夢子を降ろした。
17号「よし、着いたぞ」
「あ、ありがとう……お兄ちゃん」
18号「さっ、行くよ!今日は新しい服をいっぱい買いに来たんだから」
兄の身体から離れるなり、姉が夢子の腕を取って歩きだした。