第11章 前進
[はい…とれたよ]
[あ、ここにもついている]
よほど美味しかったんだろう
思ったよりもついていてそれを取り除く
[あ…ありがとう…]
条くんが頬を赤らめながらお礼を言う
[大丈夫〜]
[もう…ゆっくり食べないとだめだよ笑]
(あれ……これって……)
よく考えてみると子供扱いをしているみたいだ
もしかすると嫌だったがしれない
それにまるでおばさんみたいな発言をしてしまった
なんだか気まずくなって沈黙が広がる
(うぅ〜私のお馬鹿ぁ……)
そういうつもりではなかったけれど年頃の男の子になんてことをやってしまったんだと思う
でもあの時は抱きしめてしまったしなんというか色々と罪?がありすぎて
思い返すと顔が赤くなってきてしまった
スイカの食べる音が響く
その静けさを破るかのように条くんが口を開き始めた
[あのさぁちゃん……]
[俺と一緒にお祭りいかない…??]