第8章 ※過去Ⅰ
目が覚めると病院のベッドの上にいた
(……………眩しい)
顔を隣に向けてみるとお父さん、お母さんがいる
おじいちゃん、おばあちゃんもいた
みんな泣いている
それだけは理解できた
私は涙が出ない
どうして泣いているのかが不思議に思えるほど
何も感じなかった
気を利かせてくれたのかお母さんと二人きりになると私が気絶した後の話を聞いた
とても言いづらそうにしていて涙ぐんでいたけど
どうやら私が犯されそうになる前クラスの人らしいが見つけてくれたそうで先生を連れて制止してくれたらしい
その後私は気絶していたため救急車で病院へ
いじめていたグループは学校側で対応しているそうだ
最悪退学になるかもしれないとのことだったがわからない
お母さんたちも猛抗議しているそうだ
けれど私にとっては
どうでもいい
何も考えたくない
何も
悲しいとか辛いとかそんな感情すらも湧き上がらない
私の心には何も響いていなかった