第45章 ※激情Ⅱ
[……………]
(ほっとしてくれてる)
本当に安堵したと言わんばかりの顔つきだ
無理もない
あの時私は見るに堪えない顔つきだったのだろう
全て絶望したかのようなショックを受けていたから
[……その…]
[ありがとう…ござい…ました]
私に今できることはこれしかない
姿勢を正しお礼を言うことしか
彼はきっとしなくいいとは言うのだろうけど気が済まない
[…謝られるようなことした覚えねえぞ]
[え…と…そ…の…]
いやあまりにも沢山ありすぎて覚えがありまくりなのですが
というか話をしてくれるだけでも奇跡に近い状況なのに
[むしろお前を…困惑させているだろ]
(え)
[お前に辛いことあったのに]
[…告白はするわ…恋人でもねぇ…男に抱かれて訳分からねぇはずだ]
[え…!あ、あの…!]
[…引いたか]
[そんな………!]
(…梶…さん……)
顔をそらしているからか表情が読み取りづらい所はあるもボロボロと言葉を零す梶さんにオロオロするしかなった
何でいわれると考えがそっくりなのだ 今の私と
(……………………)
思い詰めているのだ 彼は
[そんなこと…無いよ]
[…?]
[確かに色々驚きはしたし色々…そのあったけど…]
[あの時梶さんに助けてもらえなかったら]
[きっとおかしくなってた]
[…だからそんなに思い詰めないで]