第45章 ※激情Ⅱ
伝わっただろうか
フォローになってない所もあったかもしれないがそれはそれとして
梶さんが悪いわけではない
自分を追い詰めないでほしかった
ただそれだけ
(……………伝わるかな)
と不安になっていた時
[えっとその……きゃ……!]
(……う…う…わ……く、苦し…)
ぎゅっと締め付けるかのように抱きしめられる
まるで何かを隠すかのように
私にその姿を見せつけたくないと
(梶…さん……?)
[……]
[ありがとう]
[…………!]
まさかお礼を言われると思わず目が見開く
再三言うけどそれは私の方なのに
[…………………]
[う………ん]
コクリと頷くしか出来なかった
顔を見ていいたかったけど体が震えていたから
(………………)
(少しだけ)
夢を見ていいだろうか
悪夢でなく良いもののほうを
今日のような最悪な夢を上書きしてほしかった
そっと背中に手を回す
(このまま…溺れてしまいたい)
ただ今だけはこの行為を許して欲しい
梶さんの胸の中に頭をうずめた