第45章 ※激情Ⅱ
[か、梶さ………]
私の言葉も聞かずゴムを無言でつけていく
途端に顔が青ざめてしまう
[……嫌か]
[…………!]
どうやら鋭い彼に読み取られてしまったらしい
それほどまで私は顔に出ていたということなのだろう
[嫌……というか…その…]
嫌と言われてもどう言えばいいのか顔が合わせづらくて仕方ない
何を思ったのかすっと下の方を指をさされ
[…身体は]
[え]
[お前の"身体"は素直みたいだけどな]
[……………っ………!]
見ると知らず知らずに太腿を擦り付けていたらしい
それに愛液が太腿に垂れ流しっぱで今か今かと待ち侘びている
体は正直とはこのことなのかもしれない
(…………………やだ)
恥ずかしすぎてますます彼を見づらい
こんなのでは私は痴女だと答えているかのようなものなのではないのだろうか
[…お前の身体が楽になると違うんじゃないか?]
[風呂場の時から辛かったんだろ]
[…………!そ、それは…]
どうやらあの時の"声"は聞かれていたらしい
大きく言っていたつもりはないのだが響いていたのだろう
[……うるさかったみたいでそ、その…]
[……いや]
[ひゃ……!]
と言い壊れないように優しく抱きしめられてホワッとした安心感がある
彼から漂う飴の甘い香りがそれを増長させている
[…怖がらせるつもりはなかった]
[………悪かった]