第44章 ※悲哀
自分でこうして触れるなんて初めてだ
恐る恐る秘部に触れくちゅと音を立て指を挿れる
[あ…やぁ………ふぅ]
ただ掻き出すだけのはずなのに感じてしまう
否応にも思い出す
条くんは慣らすように指を一本、慣れてきたら指を増やして
気持ちいいところを執拗に責める
彼は耳元で囁きながら
[ちゃん]
(条くん)
[………っ……ふっ]
[あ……ん……ふっ…]
だんだん奥に刺激を与える
彼がやっている訳でもないのに異様に興奮して変な声が漏れ出てしまう
(あ やばい)
"この感覚"は
頭にチカチカと電気が奔る
[〜〜〜〜っ………!]
[……はぁ…はぁ]
指を秘部からゆっくりと外す
どうやら掻き出したと同時にイッてしまったようだ
(…って何やってるの私…)
恥ずかしいにも程がある
人の家でお風呂を借りただけなのに
(とりあえず流さないと)
ボーとした頭をなんとか動かしシャワーで洗い流す
誰も聞いていなければいい と安易な考えを浮かべながら
けれど
[…おい…?大丈夫か?]
そう上手く行くはずもなかった