第43章 ※現実
狂信的だ
丁子くんを慕っていたとは言えここまで
一体何が彼をそうまでさせたのだろうか
そう言った彼の瞳は揺れ動いているようにも見えるけれど
怖い
恐れを感じる
条くんにこんな感情は抱かなかったのに
今初めて"離れたい"と思ってしまっていた
(頭が…)
クラクラする
酸素が回らないほどきつく力強く
このままだと失神してしまいそうだ
[………………]
[………っ……はっ…はぁ…]
何を思ったのか手が口から離れ新鮮な空気がようやく流れ込む
息を吸い 吐く その行為を繰り返すと次第に落ち着き始める
(………条くん)
ちらりと流し目で見てみるとずっと黙ったまま俯いていて
もう一言も発したくないかのように口を固く結んでいる
(………どうすれば)
この様子だと私が入る隙間が一つもない
私に出来ることは"何もないのだと"痛感してしまう
彼は
[………っきゃ!]
考えている間に押し倒され乱暴にショーツを脱がされる
彼も下を脱いで準備万端なのか反り立つものを秘部に擦り合わせてくる
ぬちぬちと卑猥な音を響かせて
[や……う……]
[っ………や、やめて……!]
わかってしまった
これは挿れられると
私の身体は即座に反応してしまい今か今かと待ち合わせているのか愛液を垂らしている
[準備万端じゃん]
[やぁ………!]
恐ろしい
今の条くんは配慮してくれるのだろうか
彼の瞳を見るに"本気"に見えてしまって仕方ないから
孕ませてくる と
[は、離して…!]
条くんならやりかねない
恐怖を感じてしまい必死にジタバタと体から逃れようともがくも
[駄目]
[…………っ!!う!]
ズシンとした感覚が広がる
いきなり奥の方に挿れられたのだ