第38章 番外編③ 贈り物
いつの間にやら明るい表情に早変わりする
相変わらず切り替えが早い
きっとこれ以上私を不安にさせないようだけど
(…戻ろっかな)
立ち上がろうとするとふと脳裏に
(条くんに似合いそう)
だと
彼緩い格好が好きみたいだしこれだときつくならなくて着やすいんじゃあないかって
(…………)
もしかするとこれを見た時から心のうちに思っていたのかもしれない
[…あのおばあちゃん]
[ん?]
[これって……年相応の男の子着ても大丈夫そう?]
気付いたらそう問いかけていた
プレゼントをするならこれだという確信めいたものがあったから
[………あらあらもしかして条ちゃんに?]
[え……あ…そ、その……]
[そうだね……]
毎度のことながら感が鋭い
おばあちゃんに隠せることなんて有るのだろうかいや無さそうだ
[似合うと思うわよ♪あの子こういうのとても似合うと思うわ♪]
[そう…だよね]
その答えを聞いてホッとしたのもつかの間
[……善は急げね]
[え?]
あれこれ嫌な予感するな
じりじりと迫ってくるので逃げようとするも手をがっと掴まれ
[さぁ…!いくわよ!]
[条ちゃんのを買いに!]
[え…ええ!]
[おばあちゃ……うわ………!]
*********************
(大丈夫なのかな……)
不安になりながらも翌日を迎える
プレゼントを抱え縁側でまっているところだ
昨日は興奮しまくりのおばあちゃんに説明されながら何色がいいか探してはいたのだが
(うん………)
正直言うと怖すぎた
(いけない…)
その話はおいおいするとして気に入ってくれるか分からないがとりあえず2着ほど紺と白っぽい灰色のを選んだ
おばあちゃんは大丈夫だと言ってくれたものの内心はヒヤヒヤで彼の反応がどうなるのか気がかりでしかない
(そろそろ……)
来る頃合いだ
キョロキョロと辺りを見回すと
[お〜い]
[NAME1#ちゃ〜ん]