第35章 幸福
そこからは当然大変で
[まだ……嫁にはやらんぞ!!]
[許さんぞ!!!坊主!]
[じ、じいちゃ…落ち着いて…!]
[ちょっと…!おじいちゃん……!]
宥めようとしても聞く耳持たずだし話もさっぱり聞こうとしない終いには条くんと喧嘩をしようとしていたほど憤慨していて手がつけられなくて
(ど…どうしよ……)
とんでもない目つきで条くんに殴りかかろうとしている
もう駄目かと思ったけど
[いい加減にしなさい!!久志さん!!]
[みっともないわ!]
そこは我らの頼れるおばあちゃん
ムカッと来た部分があったのか怒っているような声色で
[ば…ばあさん……そ]
[いい歳してみっともないわ!本当!]
[大体…なんで……]
そこからはお説教の時間らしくかなりねちっこく言われていていたおじいちゃんはタジタジしまくっていたけどお陰で事なき事を得たのだ
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(……凄すぎたな本当)
おじいちゃんも反省していたようで(たぶんおばあちゃんに叱られたからだろうけど)数日間は沈んでいたけど今は平常運転だ
まぁおじいちゃんは隠してると思ってるだろうけどおばあちゃん大好きだから怒られて思いのほか堪えていたみたい
[…ちゃん…]
[ちゃん〜終わったぁ…?]
[あ…!ご、ごめん!条くん!]
やばい
ボッーとしてて手当てが中途半端だった
もう消毒も終わったし後はガーゼを貼るだけ
[はいこれで終わり…!]
[ありがとぉ]
[いやー助かったぜさん]
[だねぇ有馬…ありがとう]
[もう…気をつけてくださいね…]
一先ず全員の治療は一段落したようだ
こうして皆が喧嘩したら手当てするのも恒例になってきていてそのおかげと言うべきか最初は不慣れなところがあったけど有馬さん達とも仲良くなることができていた
告白した時いたことは既に謝ってくれている
あの場にいたことはどうやら丁子くんが条くんを心配して追いかけたらしいからなのだが
なんだかんだあったけど今ではこうやって名前で呼んでくれるくらいだ
[終わったぁ?亀ちゃん?]
[うん 終わったよぉ]
[ねぇねぇ!お腹減ったぁ!お姉ちゃん!なんか食べたい!]