第34章 告白Ⅱ
(………そうだったんだ…)
知らなかった
でも無理もない
あの時私は脱兎のごとく逃げたそれにおまけに捨て台詞も吐いてそう捉えられても仕方ない
私だってきっとそう思って去ろうとする
それほどまでに彼の気持ちを傷つける行為だから
[………]
[………俺ぇあの日告白した時からずっと考えてたぁ]
[…浅はかだったんじゃないかってぇ]
[俺が獅子頭連にいることでぇちゃんに危険が及ぶことも考えもしていなかったしぃ]
[それにぃ…君が幸せになればぁ俺でなくても]
その言葉を聞いた瞬間
[条くん……!そんなことない!]
(嫌)
嫌だった
そんなの私は到底認められない
例え障害があったとしても何があっても彼の隣にいたいのだ
思っていたとしてもううん思ってほしくなかった
[…ちゃ……]
昂ってしまいせっかく抑え込んでいた涙が止まらない
両目から雨のようにこぼれ落ち留まるところを知らない
[そんなの嫌……!]
[私はあなただから心を許せる…!なのに他の人と一緒になるなんてそんなの……]
[考えたくもない……ひっ…]
[っ…だから…そんな事言わな…]
駄目だ
止まらない こんなのよくないのに
(もう……嫌)
考えられない
ぐちゃぐちゃでしんどくてどうにかなりそうな時だった
[………ん!?……んぅ……]
唐突に唇の感触が伝わる
暖かくて柔らかい口づけ
目の前の条くんに私は唇を奪われていた
[………ぁ……ん]
[………っん……ん]
あのお祭りの時と一緒でキスの嵐が降り注ぐ
熱い
熱い
[〜〜……んぅ…ん]
[………はぁ…ん]