第29章 苦悩
[椿ちゃんSide]
[つ、椿ちゃん……!?]
やっぱりで間違いなかった
それにしても
(…仄暗い?わよね?)
気のせいかとは思ったけど
[久しぶり〜!中々来れなくてやっとこれたわ〜!]
[本当ごめんなさいね! ]
駆け寄りいつものように抱きしめる
やましい気持ちはないといえば嘘になる
けどこれをしないと落ち着かないのも事実+拒否されないか不安もあったけど
[そんな…来てくれて嬉しいよ…!私こそ中々会えなくてごめんね…!]
背中にそっと手を置いてくれる
(よかったわ…)
大丈夫のようだ
どうなるものかと思っていたけど杞憂のように見える
体調も悪くなさそう
(って…あら………?)
元気そうといいそうになったけど顔色は先程よりも良さそうには見えるがやはりよくないままだ
(……………う〜ん…)
なんとなくだけど原因はのことを好きな男のことじゃないかしら
女の勘ってこういう時当たるのよね何故か
でも言わないほうがいいかもしれないわね
最初は
[何かあったの?]
そう言うしかない少しでもあなたの悩みを軽くしたいし
聞かれた途端びくっとして普段通りだと言うけれど
(全然平気じゃない…なんて嘘ね)
彼女も溜め込む癖があるだからこそ無理をさせたくないのだが
きっと優しいのことだ話していいか悩んでいるんだろう
なら
(……我慢できない…)
(実力行使ね…!)
前言撤回
そんな悲しい顔をするなら私は
(ごめんね……!)
(そんな顔をされるならあーしは)
是が非でも聞かなくては
には悪いけど私はまた離れないように力強く抱きしめたのだ