第28章 番外編② 御礼
[……………………]
(梶さん………)
そういった後そっぽを向いていてわからないけどどうやら怒っているような感じではない
恥ずかしかったんだろうか少し顔が真っ赤になっているようだが
(…………………私…)
やっぱりこの人は優しい
言葉は少し乱暴なところがあるけどそれでも彼は思いやりがあって気遣いができる人
私はどうしても謝り癖があるものだから何も悪くないのに謝ってばかりだからどうしても敬遠されてしまう所がある
けれど彼は私の性格を理解してくれているのかそう話してくれたのだ
(…………ありがたいな)
私も強張らず少し気楽になっていいはずだ
梶さんは信頼できる間違いなくそう確信もできていたのに
私が信頼していなかっただけなんだと痛感する
(………………だと私は)
友人だと思っていいか分からないけど彼に気を許していいかもしれない
私も気を使わず話してみようと決意をし
[その………ありがとう…ございます…]
[梶さんはその…優しい……ですね]
[………………っ…]
そう言ったからなのか分からないが私の方に振り返り驚きつつも同時にため息が出ながら
[………〜はぁ〜…]
[……ございますはいらねぇだろ]
少し頬を赤らめながら何を言うかと思えばまさかの一言だった
確かにそれはその通りなのだけれども言われた一言にどう返していいか分からず
[え……あ〜…慣れるまで待っててもらえると]
そう言わざるおえない私人見知りなんですよ梶さん
すると
[…………ふっなんだそりゃ]
(笑った)
彼のこんな顔を見ることができるなんて思わなかった
驚きつつも不意に
[笑うんですね……あ……す、すみま……]
余計な言葉が出てしまう彼はロボットじゃないのに
そしてこちらの方もまた言ってしまいそうになるものの
[謝るんじゃあねぇよ]
[…………俺だって笑う時は笑う]
ぶっきらぼうに答えるもこの表情は和やかに見える
[……うふふふ……そうですよね……]
[………………ったく………]