第26章 緊張
[[え……………?]]
思わずそんな声が出てしまう
どう見ても丁子くんも案内する気満々な感じだったのに
突然言われてそんな言葉しか出ない流石の条くんも私と同じリアクションをしているようだ
[おいおい兎耳山…お前いかにも案内する気満々だったじゃねぇかよ]
[そうだよね…急になんで?]
他の皆も同じことを思っていたようで口を揃える
私もあまりに謎すぎて
[え〜だって亀ちゃん説明上手だし]
[ねぇ!亀ちゃん!!!]
と言いつつ条くんにウインクをしている
[ちょ…ちょーじぃ…]
そう言われると彼は突然顔が真っ赤に染まっている
私と一緒にいると何か都合の悪いことでもあるのだろうか
いや考えすぎかもしれない緊張してて余計なことばかり頭に浮かんでしまう
[いやぁ〜…俺としてはちょーじいてくれたほうが…]
[俺は沼ちゃん達と話してるしさ!ねっ!]
[ええ……まぁいいけどぉ……]
[兎耳山がそう言うならな……]
大事な話でもするのか私を遠ざけたいように感じてしまっていてだったら条くんがいないのはどうしてなのか色々な疑問が思いつくけどこの様子だと丁子くんが私に気を遣ってくれたのかもしれない
[…わかった…いいよ条くんよかったら案内してくれる?]
意図はわからないけどせっかくだしありがたくその厚意に甘えることにした
彼とだと落ち着いて見れるはずだからそれに大勢で行くとなると更に緊張してしまってアワアワしてしまいそうだし
[………うん!じゃあ決まり!!!]
それを聞いた瞬間丁子くんが嬉しそうにニパっと笑う
すると
[じゃあ〜!いってらっしゃーい!]
条くんと私の背中をグイグイと押し始めたのだ