第4章 成長
私が商店街の出入り口にくると
(あ!)
黒髪に毛先に椿のような真っ赤な赤色 ヒールのあるブーツ
キラキラとしたアクセサリー
(椿ちゃん……!)
どうやら一足先についていたようだ
私は声をあげる
[椿ちゃーん!]
[!]
[やーん 〜!!待ってたわぁ♡]
椿ちゃんも私に気づいてくれてようで駆け寄ると
[久しぶりね〜!! !!]
[わっ!]
椿ちゃんが私を力いっぱい抱きしめる
[うん!久しぶり…!元気してた?]
毎回会うたび椿ちゃんは挨拶も兼ねて恒例になっていた
初めてされたときは何事かと驚いたしオロオロしていたけど今ではもう慣れたもの
椿ちゃんに会ってされないとなんだか落ち着かなくなってしまった
(嬉しいけど、す、すこし苦し……)
ただ力が強い
そろそろ限界だ 泡吹きそう
私が苦しそうにしてるのが見えたのか
[元気よぉ!あらごめん!苦しいわよね]
気づいたのかとっさに離れてくれた
[だ、大丈夫だよ!ありがと!]
[ありがとうなんて…!私が悪いんだからいいのよ]
[本当に律儀なんだから]
[ふふ…でも本当に大丈夫だよ笑]
[じゃあそういうことにしとくわ♪]
そうして和やかな雰囲気が漂っていたところ椿ちゃんが一息ついて話を切り出してきた
(…………?)
[さーてと立ち話もなんだし]
[少しに紹介したい子もいるの]
[付いてきて!]
[え…!なにそれ?わっ!]
何のことだがよくわからないまま私は椿ちゃんの手に引かれながらついていくしかなかった