第24章 番外編➀ 困惑
今このタイミングだ
自然とそう思っていたのだ
[どうしたの?]
声をかけると首を傾げながら聞き返してくれる
[その…まずはごめんなさい]
[私…椿ちゃんに相談しなくて…]
[だからこんなことになってしまって…さ…]
[…………………]
彼女はそんな事ないって言う
けれど
[その…なんていうか…上手く説明はできないけど]
[…彼が何かしたというわけではないの…!]
[だから…その………]
これだけは確実に誤解を解きたかった
まぁその色々と彼にはされたけれど私にとっては条くんはきっと恋愛対象じゃない
ただ甘えただけだろう きっとそうだもの
(あれ)
自分で言っていて虚しい
なんでこんなに心が穴でも空いたような
あれ
この感情が理解出来ず驚きのまま立ち尽くしていると
[そうなのね…あーし…ったら]
[え?]
ぼそっと呟くのが聞こえたように思える
よく聞こえなかったから聞き返そうとすると
[何て………?椿………ちゃ…きゃあ…!]
[よ…よかったぁ…………]
(い、いつの間に………?)
把握するのに時間がかかったけど椿ちゃんの綺麗な顔が横にあってふんわりと柔らかい匂い
きつくがっしりと抱きしめられていて私が瞬きする間に抱擁されているようだった