第24章 番外編➀ 困惑
[あれ…?]
軽快なメロディ音が聞こえる
どうやら私のスマホから着信音が聞こえているようだ
誰だろうそう思い画面を覗いてみると
(椿ちゃん……?)
今お客さんも落ち着いているし藤川さんもいるから私がいなくても回せる外にでて話せる
断りを入れてスマホをもち通話ボタンを押す
[もしもし?]
[〜!数日ぶり!]
[ごめんね急に電話しちゃって…お仕事中?]
いつものパワフルで元気な声だ
この声を聞くとほっとする
[ううん…!大丈夫だよ〜]
[そう…!よかった〜あのね〜]
たぶん話を聞いてほしかったんだろう
風鈴の話や椿ちゃんの恩人のおじいちゃんそして梅と言われている総代の人の話など様々な話題が振られた
普段のことだからだけど椿ちゃんは話上手で聞いていて飽きなく話を続けられる
この時間がとても好きだった
[そうだったんだ…大変だったね…]
[そうなのよ〜…でも…]
[梅に褒められたしチャラよ♪]
[ふふ…それもそっか]
(あ……そろそろ手伝わないとかも…)
時間が許す限り聞いていたいところだけど
お客さんも混み合ってきたそろそろ戻らないとまずそうだ
また今度にしてもらおう
[ごめん…そろそろ戻らないとだから]
[あら…!話すぎちゃったわね…!]
[ううん…!そんなことないよ…!]
(後でメッセ送ればいいしね)
[それ……じ]
終わらせようとしたその時
[…!!あの…!]
スピーカーでもしたのかと言うくらい響く声
珍しく荒げたような声色に思えた
初めて聞くものだから驚いてしまいつまってしまう
[ど、どうしたの…?椿ちゃん]
何かあったのだろうか
もしかしてだけどこの話を本当はしたかったのかも
勘だけどそんな予感がしていた