第23章 誤解

（そんなことないのに…）

きっとお祭り後会わなかったのもこれが原因だったんだろうか
でもあの時気にしていないといったはずなのに

（って……あ…）

不問にするとは言ったけど気にしてないとかそういう言葉をかけていなかったかけようともしなかった
馬鹿すぎる気にして当然だ
それに負い目に感じているのか目線が下にいき私の顔を見ようともしない

（条くんにこれ以上落ち込んだ顔してほしくない）

胸がキュとして思わず自分のTシャツを掴む
自分の正直な気持ちをいうほかない
そう思ったら言葉がいつの間にか出ていた

［あの……条くん…］

［………………うん？］

声をかけられたことに気づいたからかやっと顔を上げてくれた
でも表情は冴えない

［あの時のことなら気にしなくていいんだよ］

［………でもぉ］

（条くん……）

本当に優しい

慮ってくれているからきっと私の過去を思い出したんじゃないかって自分を責めているんだろうけど
そんなことでずっと悩んでほしくなかった私がいて
いつもの明るい条くんに戻って欲しかった

太陽のような君に


［それに…］

［触れられて嫌ではなかったから…］

［あなただから……許せたの］


［……………！］


口にした時はわからなかった

悩んで欲しくなくてとんでもない発言をしていることにしていることに
それに気づいたときはもう遅かった