第23章 誤解
私破廉恥だ
後ろに向き両手で顔を覆い始める
[…?ちゃん…?]
何かおかしいと思って声をかけてくれたんだろう
恥ずかしくて顔がまともに見れない
[ご…ごめん!すぐ収まるから…!]
[?う、うん〜…]
(深呼吸だ…深呼吸…)
挙動不審に見えただろうけど邪な考えを捨てるため必死で
数分くらいしていただろうか少し落ち着きはじめていた
[も、もう大丈夫…!ごめんね…!]
[うん…本当に…大丈夫…?]
[う…うん…!大丈夫だから!]
条くんにこんな事バレたらとてもじゃないけど生きていけない
何でもない風にして遮てしまった本題に入る
[避けてた理由はその…]
[勝手に触って嫌いになったんじゃないかってことでいいの…?]
確かに驚きはしたけどそんなことで怒ったりしていなかったつもりだったし
あの時はただ
(もう…落ち着いたと思っていたのに…また)
頬が熱を帯びる
落ち着かせたと思っていたのにあの夜を思い出すとどうしても
私が赤くて固まっていたからか条くんが顔を曇らせながら
[…………………]
[嫌いになったぁ…?]
[今更だけどぉ…本当に嫌なことしちゃったから]
[だからもう近づいちゃいけないと思ってぇ…]