第22章 出会いⅢ
[じ……じょ…]
[条くん…???]
(え…??なんで)
変な声になったけど熱さにやられて幻覚を見ているんだろうか
でも目の前にいるからには本物に違いない
返事しなきゃと思い急いで口を開いたからか
[大丈夫だじょ!]
ものの見事に噛んでしまった
(う………うわ……)
手で顔を覆いたくなるけど我慢した
逆に恥ずかしさが増しそうな気がしてしまったし
条くんが少しポカンとした顔をしているけど見ないふりをしよう
[そ…そぉ…?ならいいんだけどぉ…]
[え…と久しぶりだよねぇ…]
とりあえずスルーしてくれたようだ
(ごめん…条くん)
それに彼と会うのは本当にお祭りの時以来
前より身長というか体格が違うような
1週間会わなかっただけなのに
いやもう何年も会ってないような感じに思えてしまう
それだけ条くんに会わないと
寂しい
(え…私…)
やっと感情が明確化した
私は条くんに会えなくて寂しかったのだとやっと気づいたのだった