第22章 出会いⅢ
条くんが獅子頭連に行くと行って1週間くらいになっただろうか
[……はぁ〜……]
どんよりとした息が漏れる
まだまだ蒸し暑い日が続くというのに
お祭りの日から条くんと会う回数が減ってしまっていたのだ
気の合う子ができたみたいできっとあの子とか他にもいるんだろうけど電話で嬉しそうに報告してくれた
別に悪いことではない
条くんも人と関わる事が増えてもちろん自分の事の様に喜んでいる
だけど
胸が空虚だ
こんなの初めて
ほぼ毎日会っていたのに会えなくなったからなのだろうか
それか私より違う人と会っているからなのか
考えても考えても答えが出ないまま
仕事に集中していたけど気がそぞろで身に入らない
今落ち着きたくて銭湯の前を掃いている所だけど
(なんなんだろ…こんな気持ち…)
(まさか…私って……)
物思いに耽っていると頭上から黒い影がぬっと出てくる
(ん………?)
何かおかしいと思い見上げてみると
[ ちゃん?]
[具合でも悪いのぉ?]
条くんがいつの間にか来ていた