第21章 必死
[十亀条Side]
甘い
蜂蜜でも舐めているかのような甘さだ
唇を交わせているけど飽きない味だ
それに必死で息をしようとしているちゃんは可愛くて仕方ない
俺にしかその表情を見せないでほしい
もっと俺のことで夢中になって
もっと喰らいたい
熱気のせいか強欲だ
そのまま舌をねじ込むとさっきより呼吸が辛いけど
ちゃんも拒否せず動きに合わせてくれているようで甘みが更に深まっていた
ずっと
ずっと
続けたい
ちゃんの体を全部堪能したい
俺にだけ見せてぇ
このときの俺は獲物でも食らうかのような獣だった
結果一つの結論にたどり着く
このまま繋がりたいと
今思うととんでもないことを思いすぎていた
気づいたらすぐさま実践を始める
帯を剥ごうと片方の手を動かし肉付きがいい太ももを浴衣越しで触ると
可愛らしい声で鳴いている
この声をもっと出してそう思っていた矢先
口が手で塞がれる
なんだろう
訳が分からず目の前を見てみると顔を真っ赤に染めて息が絶え絶えのちゃんが制止をしてくれていたのだった