第20章 ※嫉妬
責任を感じているのがひしひしと伝わる
一人で置いていくような形になってしまい怪我をさせたことに対してなんだろう
自分の自業自得だし焦らなければあんなことにならなかったのに
彼のせいではないし誤解を解かねば
そう思い条くんの胸の中から顔を出した
[ぷっは……]
[私が悪いんだよ…!条くん…!]
[それにそんなに大した事ないし…!]
ほらって言おうとしたけど今身動きとれないし包帯巻かれているところを見せても逆効果な気がするので
言葉であやそうとするけど
[でも…俺ぇ……]
しょんぼりとしたか顔のままだまるでしかられた子犬のよう
(う、う〜ん……)
どうしたらいつもの条くんに戻ってくれるだろうか
このままだと沈んだままだ
そんな時に唐突にひらめく
(あ…そうだ…助けたことを言えばいいのか…!)
善は急げと言うし早速口を開く
[それに助けてもらったから大丈夫だよ!!]
[え…?そうなのぉ?]
[うん!だから大丈夫だよ]
(少し明るくなってきたね)
ここまでは良かったんだけど
[でぇ男なのぉ?それとも…]
[男の人だよ!]
[………………!]
この一言さえ言わなければ穏便に終われたのかもしれないのに
条くんの表情がまるっきり変わってしまった