第20章 ※嫉妬
[えっと…]
目が点になっている
今更だけど自分が何をやっているかやっと理解できて
子供扱いしているわけではないけど触れたくなってしまったのか体が動いていていた
(また…なにやって……)
[ごめん…条くん……!]
離さなければそう思い手をパッと離す
けど
条くんが手を掴む
強引に彼に引き寄せられて胸の中に頬を寄せる形になっていた
[あ…………]
間抜けな声しか出ない
前よりもきつく抱擁されていて息がしづらいし
条くんの襟足も顔にかかってくすぐったい
それに体がぴったと密着しているからか体温がいつもより熱く感じる
胸に汗がしたたり落ちてくる
それに
ドクドクと
心臓の鼓動の音が早い
自分のなのか条くんなのか全然わからないほど五月蝿く感じてしまっていた
収まってほしいけど本当に今日は何なんだろう
チグハグなことばかりだし色んなことが起こりすぎて頭が回らない
このことも受け入れてしまっている自分もよくわからない
のだけれど
このままでいたい
そんなことを思い始めていた時
[ごめん…本当にぃ]
ここからだと顔が見えないけれど申し訳無さそうな声色でまた謝ってきたのだった