第18章 動揺
[え………あの……]
突然のことで動揺してしまったけど
そのおかげなのか涙が引っ込み始めていた
[怪我してんだろ]
[ったく…大人しくしてろ]
人差し指で最後の涙をとってくれて
[ごめんなさ…]
[だから謝るんじゃあねぇよ]
また言いやがってみたいな顔で睨んでいるけど
確かに謝ってばかり
私の悪癖かもしれない
ここはお礼を言うべきだ
[梶さん]
[ありがとう…ございます…]
フニャと笑いながら言ってしまったけどそれぐらい許されるような気がしてしまったから
[っ……………]
[別に]
顔をそっぽ向かれたけどさっきより心は大分晴れやかになっていた
そんな和やかな雰囲気が流れていた時
[あらあら]
[お熱いわねぇ]
おばあちゃんがいつの間にか私達の間に割り入っていった
[お、おばあちゃん…!?]
[……………]
[ごめんなさいねぇ邪魔したくはなかったんだけど…]
[とりあえず手当しないと…]
おばあちゃんの言っていることはもっともだ
だけど
(いつから見てたんだろうか……)
急に恥ずかしくなってしまって私はまた顔が赤く染まってしまったのだった