• テキストサイズ

太陽が咲くまで[WINDBREAKER]

第16章 危機Ⅱ


[は、離して…ください…!]

[帰るんですから…!]

こんな強引に出るとは思わなくて手を離そうとするけど
力が強くて振りほどけなくて

[え〜帰らないでよ]

[そんな痛いことしないからさ]

[そうそうだからさ遊ぼうよ]

本当にしつこい
さっきから私の意見なんて無視して話しかけまくっているし

(手首痛いし力加減本当どうなってんの…)

どうすればここから抜け出せるんだろう
自分でもどうしたらいいかわからなくなってきてしまって

ここに誰かいれば違うんだろうけど

(だめ…誰も頼れない…)

手も塞がってしまっているし連絡しようにも何もできない
ますます何もしようがなくなっていた

来るわけがないかもしれない


でも


我儘を言っていいのならこの人に助けてほしい



[助けて……条くん]


そう呟いてしまっていた
/ 461ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp