第14章 当日
[え……あ…あえ……]
熱が冷めたと思ったのに再燃してしまった
体中が熱い
突然そんなことを言われたものだから頭がぐるぐるしている
あとなにより距離が近くて固まってしまっていた
[さっきも言ってたんだけど聞こえなかったみたいでぇ]
[中々言うタイミングがなかったからぁ]
[似合ってるよぉちゃん]
それは確かに悪かったけどだからといって
(なんでそれを耳元で言うの…!?)
だめだ
本当に今日の私はおかしすぎる
(え、えーと…………)
今隣に座っていてるのだけど手と手が触れそうな近さだしそれに顔もというか振り向けない近さで
これでは唇がぶつかる
まるで
(ちょ…何考えてるの私…!)
とりあえず会話するにもドキドキして上手く話せそうになくて
一旦すこし離れようとして立ったのだけれど
[あ…きゃ……!!]
固まっていたからか体の動きも悪かったんだろう
下駄を履いていたからふらっとしてしまって
倒れそうになってしまった