第3章 瓶ラムネ
[あれ……?君は最近来てくれてる……]
間違いない最近よく来てくれているあの子だ
どうして鶴の湯の前に突っ立ってたんだろうと思っていた矢先異変に気づく
(って……顔が………)
[怪我してる!!どうしたの!]
顔が血だらけだ擦り傷やらなんやらができている
私はこの子の怪我にびっくりしていつの間にか頬を触っていた
(殴られた跡がある………喧嘩…??いじめ…?)
(まずは早く手当しなきゃ……)
嫌な考えばかりよぎるけどもなんとかしないと
その思いが強くぐいっと彼の手を引っ張る
[ちょっ……]
目をパチクリさせて驚いているけど構っている余裕がない
このままの状態でほっとけなかった
まるで
(昔の私を見ているみたいだから)
[早く手当しなきゃおいで!]
珍しくいつもより大きい声を張っていたきっとこの子は怖かっただろうに
今思うと気が動転していたんだと思う
同じ目に遭っていたかと思うと気が気でなかったから
[お、、お姉さ……]
口をごもごもさせるも私は話を聞かず
[ごめん!手を繋ぐね!]
[えぇ…!!!]
(傷跡が残る前に早く手当てしないと…!)
彼の意思なんて聞かずに一刻も早く手当をしなきゃいけないことに頭がいっぱいで駆け足で銭湯の中に入った