第14章 当日
[条くん赤いはっぴ着ているんだね]
[とても似合うよ!]
[本当〜?ありがとうちゃん]
私達は雑談をしながら神社を目指して歩いている
神社に近づくにつれて人通りも多くなってきて
少し萎縮してしまっていたけれど条くんのおかげなのか安心して歩くことができていた
[ちゃん大丈夫?しんどかったら言ってねぇ]
[ありがとう条くん]
条くんはさっきから色々と気遣ってくれていて人に当たらないように避けてくれたり声をかけて労わってくれる
その心遣いがありがたかった
[ちゃんその…]
[浴衣似合っている]
[ん…?どうしたの?]
人通りが多いせいなのか声が聞こえづらくて聞き返してしまった
[え〜と…その…]
[あ〜ごめん何でもない…]
[う、うん…]
(どうしたんだろう…?条くん)
なんだか悲しい顔をしていて
何か言おうとしたのが気にかかったけれど早くて目的地につこうとしていた