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蜜✖️蜜ラバー 〜お嬢様は、溺愛調教中!!〜

第2章 交際宣言致します




「お嬢?」



そう。
加賀谷にとってあたしは『お嬢』、なんだ。
いくら甘い時間を過ごしても。
現実戻れば距離感変わんなくて。
寂しい…………なんて。
言っちゃ駄目だ。
そうさせてるのはあたしなのに。




「手?」


「繋ぎたいのかと。違いました?」




「あ、うん」




あんまり自然に手を引いて歩き出すから。
思わず頷いて。
時間差で。
血液沸騰。





「ま、待って待ってこのまま戻る?」
「問題でも?」
「い、や問題ないとゆーか、むしろ山積みなような?」


「何言ってんだよ」



あ。
また、笑った。
加賀谷の笑顔。
思わず見惚れちゃうくらいには。
眩しくて。
思考停止。



「むずかしーこと、あんま考えんなよ」
「え」
「俺がちゃんと、なんとかすっから」


手を繋ぎながら。
前を歩く加賀谷へと少し早足で着いていけば。
手が絡まって。
いつの間にかいわゆる『恋人繋ぎ』。
そんな小さなことでこんなに胸がいっぱいになる。



「…………加賀谷にはちゃんと五体満足でいてくれなきゃ困る」
「物騒だなおい」
「だって加賀谷が言った」
「あー…………。あれ冗談。今時はやんねぇから」


指を切り落とすことに流行り廃れが関係あるとかびっくりなんだけど。


「痛いのも怖いのも最初だけだしな。少なくともあんたの親父さんはそんな悪趣味ねぇから、安心しろよ」
「…………でも」



三園は?




なんて。
喉まででかかった言葉を飲み込んだ。
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