第8章 来たか
「もし‥良ければあなたの大切な人の名前聞いてもよろしいですか?」
「‥さんといいます」
「さんと言うのですね」
珠世は微笑んだ
「どんな人なんですか?」
「‥随分さんに興味があるようですね」
しのぶは冷たくそう言った
「‥ごめんなさい‥別に何かを企んでいるわけではありません」
「それはわかっています‥」
「‥しのぶさんでしたよね?お名前」
「はい」
「しのぶさんは‥葛藤していらっしゃいますよね‥鬼の私と鬼舞辻無惨を倒すためとはいえ‥今こうして‥共同作業をしていることに‥」
「‥正直にいいますと‥あなたのいった通りです‥ですがあなたに敵意がないのは見ればわかります‥」