第1章 お嬢様、誘惑する。
「ふ…………っ、ぁ、あああっ」
何度目かもわからない絶頂に身を預け、身体はふかふかのベッドへと沈む。
「さすがに原液やばそう。トんでない?意識ある?」
「はいせ、もっと…………っ」
ただの雌みたいに。
本能が雄を求めるように。
ハイセが欲しい。
ハイセの首へと手を回して。
お腹に力を入れて頭をあげて。
自分から舌を差し出した。
応えるようにハイセの舌が絡まって。
夢中で貪った口の中。
自分の唾液飲ませるのが好きなんてほんと変態じみてるこの行為でさえ、自分から乞うばるほどに。
ハイセの全てが愛しい。
「も指、やぁああ」
なのに。
指なんかじゃ届かない奥の奥まで触れて欲しいのに。
「駄目」
「もうなか、きてよ…………っ、ハイセがほしい」
「あー、今の録音しとけば良かった」
ぐ、て。
入り口の浅いところ。
お腹の方を指先が、押し上げる。
「〜〜〜〜〜〜っ」
息、出来ない。
身体が硬直する。
チカチカ。
星が舞う。
「でも駄目。さっきの仕返し、まだまだこんなもんじゃないから」
「ごめ、なさ…………、も、しない」
「…………間違えた」
身体が跳ねるのが、止まらない。
お腹の奥。
疼いて勝手になかが痙攣する。
「今日はこっちだっけ」
さっき散々いじめられた胸の先端がジリジリと熱をもつ。
触れるか触れないか、微妙なタッチで触れると。
ハイセはさらに低く、声色を変えた。
「お嬢様」
————ドクン。
また。
また、この感じ。
子宮の奥。
響く。
「…………目、閉じて」
ハイセの手が視界を覆って。
言われた通り目を閉じれば。
ハイセの手のひらが、離れてく気配がした。